シャドーイングはその日のうち、この打ち合わせの直後から始まりました。
最初に立ち合ったのはディフェンス・コントラクターP社への研究のデモンストレーションでした。ディフェンス・コントラクターとは、そのままの意味だと「防衛請負人」。アメリカ政府が研究や製品、サービスなどを外注する時に間に入る業者とのことです。このディフェンス・コントラクター、ただ間に入って「商品」を選別するだけでなく、SBIRやSTTRと呼ばれる研究開発への資金支援も行います。
SBIR(Small Business Innovation Research)は中小企業やベンチャー企業の技術革新支援、STTR(Small Technology Transfer Innovation Research)は中小企業の技術移転支援のことで、どちらもアメリカ政府が大学などの研究成果をマーケットに広めるための資金投資のことです。
さて、こちらが初めてのシャドーイング、P社へのデモンストレーションの様子です。市場展開への資金獲得のために、研究成果のアピールを行います。
左から、波多先生、P社のジョンさん、手前で横を向いているのがソン先生。
私の立ち会いから写真撮影まで、シャドーイングという一言で全て許可して頂きました。お陰で知りたいところや撮影したいところを自由にチェック。透明人間になったような気分です。
デモンストレーションしているのは、こちらの装置。次世代型のMRIデバイスです。開発中にも関わらず、気前よく撮影とブログへの掲載を許可して頂きました。
これで実物大です。MRIの中で使用するデバイスとのことです。
そしてソフトもデモンストレーションします。
MRIのような画像診断装置の場合、ソフトはソフトで開発しなければなりません。このため研究室にはソフトウェアを専門としている研究者も沢山在籍していて、ハード専門の研究者と連携を取りながらチームで開発しています。
このデモンストレーションではP社の要求も汲み取り、市場展開へ向けての実践的な開発のステップになっているようでした。
SBIRとSTTRは研究成果の商品化、市場への拡散を目的としていることが大きな特徴です。こういう制度の存在は、大学や研究所でも「研究成果を実際に社会に還元する」ということが意識される強力なきっかけになると思います。


