今週から寒いボストンを離れ、より一層寒いユタ州ソルトレイクシティにやって来ました。モルモン教の宗都として知られるソルトレイクシティは、2002年の冬季オリンピックの開催地だっただけあり、とにかく猛烈に寒いです。北緯はそれほど高くありませんが、ロッキー山脈の西側に位置しており、標高がとても高いのです。
ここに来たのは「National Alliance for Medical Image Computing」が主催するワークショップに参加するためです。期間は本日より今週の金曜日まで。ワークショップというのは、開催期間内にグループワークなどを行い、その場で作業をして成果を出す活動です。
さて今回のワークショップですが、「National Alliance for Medical Image Computing」が主催しているだけあり、もちろん画像診断がメインテーマです。私もこれまでにデザイン系のワークショップに参加したことはありますが、画像診断は初めてです。一体どんなものなのか、少し緊張。
今日は第一日目ということで、この一週間にどんなテーマに取り組むかを各々発表しました。司会は我らが研究室のPIの1人、Tina。実はTinaは私が最初に研究室を訪れた時に、初めて声を掛けて紅茶を淹れてくれた人でもあり、今も顔を見るととても気さくに
「Hi, Miki ! How are you ?」
と話しかけてくれます。
他の人の発表の様子はこちら。

厳かな雰囲気ですが、発表自体は1人1分くらいの短いものでした。
参加者一同が画像診断に関するテーマを発表する中、私のテーマは
「Investigating Role of Open Source In Translational Research」、トランスレーショナル・リサーチにおけるオープンソースの役割についてです。今回は著名な画像診断の研究者がソルトレイクシティに集まっています。この機会に3D Slicerの開発秘話を含め、波多先生のシャドーイングやサムさんへのインタビューで導いたトランスレーショナル・デザインの手順の仮説の検証、そして「オープン・ソース」という大きなヒントを基に、開発者がどのようにコンセプトを組み立てるのかを調査する予定です。
案の定、私が自分のテーマを発表している間、参加者は一同不思議そうな表情をしていました。
この後、別室で波多先生と調査についてお話ししました。
「さっき皆の前で変なこと言って来たでしょ?」
「変なこと・・・、ええ、はい。」
「皆あれで、どういう研究してるか分かったから、これから誰にインタビューすれば良いか教えるからメモして下さい」
「はい、はい。」
波多先生のインタビューの指示は、錚々たる研究者ばかりでした。
私の恩師がいつも言っていたこと。
「一流のデザイン研究をしたいなら、一流のデザイナーを対象にしないといけない」
「マズロー(※エイブラハム・マズローのこと)の研究がすごいのは、成功者(自己実現した人)を調査対象にしたからだよ」
そういう意味では、今回は研究対象に恵まれ過ぎていると言えます。一流の医用機器の研究者にインタビューが出来ますし、いつも何気なくくっついて歩き、何でも見せて頂いている波多先生も超一流の研究者です。
「そういえば私が発表している時、皆怪訝そうな顔していましたけど、大丈夫でしょうか?」
「うん、大丈夫、大丈夫。それは英語がへたくそだったからだよ」
「あ、そうか!なるほど!安心しましたー」
ではなく、インタビューに備えて英語の練習をしてから寝ようと思います。

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