手術室に向けて

オペ室で何が起きているのか、実際の開発の様子を見せてもらう為に、私もいずれ手術室に入れて頂けることになりました。そのためには、事前に研修を受ける必要があります。その1つがCITIプログラムというe-ラーニングシステムです。(サイトは登録制ですが、トップページは全てIDなしでも閲覧可能です。)

CITIについて、このサイトから日本語紹介文を引用すると、

「医学部教員等を中心としたわが国(JUSMEC)および米国(CITI)の2つのNPO団体が協力して作成する、医学研究および医学教育のためのeラーニング・プログラムです。

医学教育の近年の動向:わが国では、2008 (平成20)年に改定された「臨床研究に関する倫理指針」(厚生労働省)を通じて、臨床研究者に対し倫理教育を受けることが義務付けられました。米国では、それに先立つ2000年10月に、National Institutes of Healthから同様の指針が出されています。

(中略)・・・今日、CITI教材利用者数は111万人を超え、政府機関・大学病院を含む米国内の大多数の施設で採用されています。最近では、米国と共同研究を行う中南米はもとより、欧州、一部のイスラム圏、仏教圏諸国、ならびに、中国でもCITIは利用され、2008年、WHOの生命倫理学教育機関として認定されています。」

自動翻訳のような文章ですが、なんとなくどんなものかお分かりになったでしょうか?
・医療を学ぶ者のためのeラーニングシステムであること
・世界のあちこちで利用されていること
・医療に携わる者としての倫理について学習出来ること
要約するとこんな感じです。
私もクリスマス休暇に入る前に、早速受けることにしました。

ログインするとこんな画面が表示されます。

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いくつかの単元があり、一通り解説を読んでから「クイズ」と呼ばれる問題を解いて達成度を確認します。
量が多いので、最初はどうなることかと思いました。英語でびっしり書いてあるし・・・・。最初のイントロダクションは言語が選択出来るものの、実際の学習プログラムは全て英語です。なんだか騙された気分になりつつも読み始めてみると、大学時代に「バイオエシックス(生命倫理)」の授業で聞いたことがある内容が殆どでした。既に知っている内容だったので、びっしりの英語も何とか読めます。そうでなければ相当時間がかかってしまったでしょう。インフォームド・コンセントの話、バイオエシックスの歴史、治験の話などなど。医療現場で患者や被験者の人権を尊重するためにはどうすれば良いか、ということについての実践的なルールがメインです。
ただ、何かの分野でこういうルネサンス的なことが起る時は、得てしてその前に悲惨なことが起きており、その反省からの揺り返しである場合が多いです。バイオエシックスもご多分に漏れず・・・。ナチスの人体実験や子供を被験者にした免疫の実験など、読むことが辛い単元もありました。

この他にも研究費についての単元、保険についての単元などもありました。すべて自動車教習所の試験のように、ごくごく常識的なことの再確認で、内容は「ふむふむ、なるほど・・・」と簡単に理解出来ます。でもこの「常識に照らし合わせる」のが実践では意外と難しいのでしょう。クイズは実践ベースで、「こんな場合、あなたならどうするか?」という問題も沢山ありました。

プログラムは必修科目と任意科目の二部構成になっており、とりあえず必修科目が修了すればOKが頂けます。任意科目の方は選択制です。「工学者の倫理」を選択した方の話によると、「内部告発について」なる単元があり、不正を発見した場合に取るべき行動について書いてあるそうです。

・出来るだけ告発しないで解決する方法を考える
・それでもダメそうな場合は、まずは家族に相談する
・どうしても告発しなければならない場合、貴方にふりかかるのは次のリスクデス・・・・

こんな内容らしいです。確かにその通り、ごもっともですね。こんなことは誰も教えてくれないので、なんだか先人の知恵を聞いた気分でした。
こんな具合に、途中あまりの量にへたれそうになりつつも、結構楽しく受けて無事に修了。フィールド観察に少し近付いて来ました。

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About mikikumekawa

粂川美紀 Miki Kumekawa 千葉大学大学院工学研究科デザイン科学コース特任助教時代に、独立行政法人日本学術振興会「組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」基金により、米ハーバード・メディカル・スクール ブリガム&ウイメンズ病院に客員研究員として滞在しました。このブログはその時の記録です。
カテゴリー: その他, 開発 パーマリンク

3 Responses to 手術室に向けて

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